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【凹】

 投稿者:kagayama  投稿日:2005年 7月 8日(金)01時21分10秒
  羽がない。
だから、夢を見ない。
仕方ないね。
嘆きましょうか?

空っぽの希望は溢れているし、どこにでも売られている。
ほら、そこにも。。。手を伸ばすだけ。
安っぽいファックや精神の果てへと辿り着くためのドラッグや、
心の隙間を埋めてくれる全てのモノ。
愛の歌も。

何を望み何処へ行く?
本当解っているのか?
歌うたいはなぜ歌を歌うのか?

絶え間ない消費の果てに、
満たされてゆるやかに薄れていく自分を眺めていた。
虚ろな瞳で。
迷走する時流にモデルケースは不在を続け、
識者達は思慮も浅くそれを過渡期だと言い捨てた。

もしも、
音楽が何かを変える力を持っているのなら、
世界が瓦解する音を聴かせてはくれないか?
今はまだ、
闇に浸った現実を容赦無く無責任な光の歌が埋め尽くすばかり。
世界には嘘つきと無知ばかり。
 
 

【凸】

 投稿者:kagayama  投稿日:2005年 7月 8日(金)01時15分52秒
  この世界が本当につまらないと思った少年は、
脳内に新たな世界地図を描き、
眠りながら冒険の旅に出る。

寝るために最小限働き、一日の3分の2を睡眠についやす。
そのほとんどが微睡み状態で様々な夢を見る。

現実がひどく薄っぺらく平坦なものに感じられる。
そしていつのまにか夢の方が色彩と奥行を増し、
より少年にとっての現実感を確かなものにしていった。

覚醒した少年は自分を感知できるのは自分だけでいいと思った。
他人にわかりやすい自分でいる必要なんてない。
どうせ理解できるセンスのある人間なんてほんの一握りしかいない。
語り掛ける必要もない。

少年は何も使わず意図的にトリップできる。
薬物を必要とする奴は三流だ。
 

【ケイジ】

 投稿者:kagayama  投稿日:2005年 6月16日(木)18時18分17秒
  週末にはDVDを観賞し、
移動中はPodで音楽を聴き、
カタカタと無表情にメールを打ち、
夏は必ず海へ行き、
個が集合し感情が高ぶれば酒を欲しがり、
向上心を常に忘れずに、
適度に背いた生活をし、
同意を求める事に慣れ、
時事は程々に知っておき、
車に乗り、
冷暖房を浴び、
紫煙をくゆらせ、
やりたい事はやるべきだと思い込み、
自分は自分の意思に基づき行動していると認識し、
自分の死を考える事ができず、
人は殺さず、
でも、その他の生物は殺し、
乾涸びたような眼差しで食料と愛情を求める。

ゴキブリ
ゴキブリ
ゴキブリ
ゴキブリ
コーンフレークで飼育されたゴキブリ
 

【ライン】

 投稿者:kagayama  投稿日:2005年 5月16日(月)18時17分39秒
  乗った電車が揺れている。
つり革無しでは立っているのが困難なくらい揺れている。
この電車も制限速度をオーバーしているのだろうか?

オーバーランを起こした前の駅で、老人が「この電車には乗るな!」と若い女性を降車させていた。
夢で見たあの大惨事の様に、もしかするとこの電車は事故を起こすんではないだろうか。

ここで死ねば、確実に悲しんでくれる人がいる。
悲しませてしまう人がいる。
ただ、特に大切は人とだけは、私もその人もいつ死んでもお互いが立ち直りまた人生をやり直せるように、お互いが死ぬ状況を何度も何度も空想し、語り合った。

だから、大丈夫だよね?
ごめんね、好きだよ。
 

【男】

 投稿者:kagayama  投稿日:2005年 4月28日(木)00時18分3秒
  男は間断の無い感情や思考の暴走をどうしても抑制することができなかった。

だからそれらを別々の人格として分散させ、1つずつイレースしようと決めた。

男は第一人格をザクセンハウゼン(ナチスの強制収容所のあった地名)と名づけ、あとはよく読んでいた小説の登場人物の名を割り当てる事にした。

込み上げる憤怒、果ての無い渇きに似た欲望、何者をも省みないナルシズム、自己のロストによる焦燥が産み落とした己の為の正義感、どれも嘔吐を禁じえない程の暗澹とした嫌悪に長い年月浸されていた。

統合失調症に関するあらゆる文献を渉猟し、シュミレーションを繰り返した。
そして、もうすでに人格は分離させる事に成功している。
一つ一つの感情に対し、人型の姿をイメージし自分の中に住む一人の人間として認識していく。
そして、彼らが互いに口論したり協力したりする場面を何度も頭の中で描く。
そうすれば、格人格の位置付けがはっきりして、格人格が共有する事のできる空間“場”というものがうまれる。
あとは、感情を吐き出して意思のみの存在となった男自身が握る統合力を放棄するだけだ。
そしてザクセンハウゼンの意思となり、不要な人格を消していくだけだった。
 

【サンク】

 投稿者:kagayama  投稿日:2005年 4月26日(火)00時09分51秒
  どうしてみんな争うの?

悲しくなってまた泣いてしまう。

僕はみんなが仲良くしてるときが一番楽しいんだよ。
昔みたいにみんなで遊ぼうよ、ザクセンハウゼンの彼女はドゥを恐がっていたけど、彼女は必死に受け入れようとしてたんだよ!
どうしてこんなに離れ離れになってしまうの?

ねぇアン、戻ってきて!ドゥ、トロア!
 

【ザクセンハウゼン】

 投稿者:kagayama  投稿日:2005年 4月25日(月)01時14分30秒
  私は、私は間違っていなっかただろうか。

暴走するドゥとトロアを、リーダーであるアンに始末させるように仕向けた。

恐怖に怯え泣きじゃくるトロア、両足を支配する震えに硬くにぎった拳で太ももを強く殴り必死に抗おうとするドゥ。こんなはずじゃなかったと、涙に濡れ破顔するトロア、アンの後ろにいるザクセンハウゼンのアンより深い藍色の瞳にすべてを悟ったように深くうなだれるドゥ。
アンは瞳に青い光を湛え、ただ淡々と2人を消し去った。

アンは、完全無欠のリーダー。故に完全にかみ合わされた歯車の一つを奪い取れば全て瓦解する。
私はアンにコンタクトを外して澄んだ藍色の瞳を見せた。
己の存在意義を見失ったアンはいとも簡単に崩壊し、フィアという過程を経て、ふいに吹いた風にさらわれ消えていった。

サンクは、まだ泣いている。大好きだったアンが消えてしまったから。

もう私とサンクしかいない。
常に私は何かに突き動かされ行動してきた。
本当はこんな事したくなかったはずなのに。
涙が止まらない。
怯えるトロアの顔、覇気のないドゥの顔、焦点合わない目で宙を見つめるアンの顔。
本当はみんなを愛していたはずなのに。

アンを消した後、私を突き動かしていた何かがふっと姿を消した気がした。
同時に自分が認知できないレベルで何らかの意思決定がなされている様な予感を覚えた。
 

【トロア】

 投稿者:kagayama  投稿日:2005年 3月 6日(日)14時19分33秒
  もういいわよドゥ、死んでるわ。

ヒムヤー、あなたはあなたの犯した罪でもう戻れないほどに汚れてしまった。
でも、その罪はそれに相応する痛みと死によって贖われた。
だから、私が汚れたあなたを美しい薔薇にしてあげるわ。

トロアはヒムヤーを解体し、内臓を花弁の形に切り取り背骨を茎に見立て薔薇を作りはじめる。
眉より上の頭蓋骨を切り離し、花の中心とする。内臓の花弁をめくれば脳みそに辿り着けるように。
真っ白の背骨の茎と真っ赤な内臓の花弁。
トロアは鏡張りのダンスルームの地下室に‘薔薇'を持ち帰り、氷漬けにする。
トロアの美のコレクションの貯蔵庫。

トロアはうっとりとコレクションを眺め、己の狂気に満ちた美の才能を再確認した。
地下室を出てダンスルーム。
鏡に映し出される自分。
どの角度から見ても非の打ちどころのない、如何なる審美眼をも虜にする美貌。

私の役割は、その美貌で断罪の対象を誘い出すこと。
アンがリーダー。誰よりも冷静で常に証拠を残さない様に完璧に計算されたマニュアルによってメンバーを統率し断罪を淡々と遂行していく。
ドゥは、その比類なき獰猛な性質と持ち合わせた圧倒的な筋力とスピードで、対象に相応の痛みと死を与える。
ザクセンハウゼンは、卓越したハッキング技術により警視庁のデータベースにアクセスし、常に断罪の対象に相応しい人物を検索し選定する。
サンクは、特に何もできないクズ。泣いてばかりでいつもアンやザクセンハウゼンにしがみついている。

絶対的なアンの統制により行われてきた活動。
でも、ドゥと私が活動に飽きお互いの欲望をより満たす為に、アン達とは別に密かに断罪を行うようになった。
段々ドゥと私はアンの必要性を希薄に感じ疎ましく思うようになってきていた。
でも、まだアンの瞳の奥に潜む青い光を意識せずにはいられない。
私達は虎視眈々と機会を窺っている。
 

【ドゥ】

 投稿者:kagayama  投稿日:2005年 1月20日(木)00時21分2秒
  馬鹿ばかしい!
俺はあんたの思想や精神論には全く興味がない。
そんな面倒な話しは勝手にやってくれよ。

俺には抑えられない暴力という衝動がある。
あんたは断罪にその暴力を必要とする。
俺たちは、その一点のみでつながってるんだぜ。
仲間でもなんでもない、いや仲間なんて考え自体が古臭い発想だ。
ただの同盟だ。

元々お前ともザクセンハウゼンとも、ましてやサンクとも合わないんだよ。
俺たちの活動を始めてから俺が優位になりつつある。
いくらアンでも、前と同じパワーバランスが保てているといつまでも思うなよ。

じゃあな、トロアがベッドで待ってるんでな。
俺の暴力が必要になったらまた呼びにこいよ。
 

【アン】

 投稿者:kagayama  投稿日:2004年12月31日(金)20時47分23秒
  数年前、仕事の帰りで深夜1時頃自宅に向かう近道の路地を歩いていると、老婆が蹲っていたんだ。
具合が悪いのかと聞いてやると、左足が痛いと言う。
俺の顔ではなく空間の一点を凝視して話す様子に少し戸惑ったが、とりあえず放っておくわけにもいかないので、肩を貸して家まで送ってやった。
家はそこから数分の距離で、路地沿いの空き地の奥のほうの二階建ての廃墟のような木造の建物の1階だった。

老婆は俺を家に招きいれ、玉露と茶菓子といしょうけんめいシワシワの口と舌を動かし、感謝の意を示してくれた。
俺はすぐ帰ろうとしたが、老婆が俺に話を聞いてほしいと言うので着かけたベージュのダッフルコートを脱いだ。

老婆の話はまるでテレビのナレーターのようで、俺が相槌を打つ隙を与えないほど一方通行で、ずっと前から同じ内容を何度も頭の中で反芻してそれを読み返している印象を持たせるような話し口調だった。

「わたしには2人の息子がいてね、もう10何年も前に2人とも出て行ってしまたけど。
昔はかわいいかったんだけど、だんだんと冷たくされるようになってね。
出て行く間際には、おかあは頭がどうかしてるとかそんな酷い事を言われるようになってたんだよ。
台所の時計が遅れてきている原因が電池切れだという事に一番早く気づいて電池を交換したのは、あの子たちじゃなくてわたしなんだから。。
あの子達はわたしのそういうところをわかってないのよ。
それなのに、気が違ってるとか。
何を基準にそう言うのかがぜんぜんわたしにはわからなかったのよ。
わたしはね、この世のすべてのモノに形容詞をつけるなんてことはしてはダメだと思ってるの。
それなのに、あの子達はいつもあいつはこーだ、あれはあーだと自分と比べてその優劣や相違を確かめている。
あの子達は神様になりたいのよ。
でも、もしあの子達がこれからも自分達の主観で他を形容するなら、自分がその基準を永遠に証明し続けなければならないの。
法律もそう。なんらかのルールの守護者は自分がそのルールの正当性をずっと証明しなければならないの。
決して侵してはいけないものを持つということなの。
そんなことちっともわかってなくて、今の自分を正当化するために他を都合よく形容するの。
一端の社会生活を送っていてもまだまだ子供なのね。」

そう言ったあと、老婆は一冊のA4のノートをくれた。
開くと白紙のページが続いているだっけだった。

「あなたにはまだ希望がある。
その本にルールは永遠に定めないと書きなさい。
そして、それを遵守すると誓いなさい。
それが唯一、あなたが自由な意思を持った有機体として生きる方法よ。」

そう、確かそう言われたんだ。
痴呆症の老婆の悲しい真実の夢を聞かされているようだった。
お前達はどう思う?意見を聞かせてほしい。
 

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